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岩田道夫の線画について。

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 岩田道夫の作品には線画というジャンルがある。
線で心象風景を表した作品で1990年代初頭にかけて多数創作したものである。

その線画に対して文を書いてくれた人がいる。
切り込み鋭い文脈と言葉で作品を語る。
岩田道夫がニヤニヤしながら耳を傾けている姿が目に浮かぶ。

        『岩田道夫にとっての「線」』
岩田道夫は多様な表現作品を手がけた、その中でも線描を主に
作画構成された作品に共通する顕著な美的特質には彼の感性・
美意識の高さと理知的な思考がバランスよく反映構成されている、
シンプルな一本の線(直線・曲線)に内在する表現密度と豊穣さに着目し
絵画言語として内なる思いやイメージを託し自在に自由に絵画世界を創出繰り広げた。
ためらいなく確固たる意思と抑制された緊張感で美的追求、構築を遂げました。
消しゴムアートでは彫る手法で生まれるおおらかで楽しい図像が現れます。
晩期に向き合った黒を基調に据え動勢と静的な直線の対比で心的飛翔
したかのような世界は彼方を見つめた境地が立ち現れ異質強靭な絵画空間が
結実した注目すべき作品です。岩田道夫が「線」を駆使し確立定着させ、
無機質で表情に欠けた線は見当たらない作品群…線の強靭さしなやかさ表情に
富むニュアンスを堪能しご覧になられる方々には楽しんで頂きたく思います。
                        廣瀬文俊(美術研究家)

線画制作

〔テーマ:アートジャンル:学問・文化・芸術

 









        
 
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