7月28日から8月2日まで『岩田道夫遺稿出版記念展』を開催している。
今回は、1980年代中頃創作した童話、ファンタジー作家としての作品が中心。

岩田は、多面的に創作した作家として知られるが、多面的といえば有名な
「宮沢賢治」がいる。共通なところも非常におおいが、大きな違いは
晩年は油彩絵画をたくさん描いたことだろう。

初期はおもにペン画、水彩の作品が多く、ペン画は1本の線に生命をこめる様に
線を引いている。水彩は淡い色使いだが、強い線を書きその上に色をのせる。
仮に色がなくても十分作品として成り立つのである。


そんな初期の手法が凝縮した書籍が東京未知谷出版から7冊一挙に出版されている。
これは社長の飯島徹氏が、岩田の抜きん出た才能に目を付け、出版の運びとなった。
会場にはその書籍にまつわる資料も展示し、特異な才能を理解する助けになっている。

岩田が亡くなり今年は6年目に入る。
時代は変わり、今年は新型コロナウイルスが猛威を振るっている。
そんな中、本を読んだ評論家が週間読書人を通じある投稿をしている。
『誰もが疑わず信じてきたものが、別の意味を持つポストコロナの時代
そんな時代の必読書』と、締めくくってるが、先の読めなくなった今の時代もっとも
必要なのは、従来の価値観に寄らない自由な発想なのかもしれない。

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